5.5. ConveyLinxイーサネット定義

ConveyLinx-ECOは全てイーサネットのネットワーク上で通信し、通常の機能にはTCP/IPベースのプロトコルを使用します。すべてのTCP/IPプロトコルが正常に機能するためには、ネットワーク上の各デバイスに固有のI.P.アドレスを割り当てる必要があります。
I.P. アドレスは次のような形式です。→ AAA.BBB.CCC.DDD (AAA、 BBB、CCC、DDD は0～255の数値)

*ConveyLinxではI.P.アドレスの AAA.BBB.CCC 部分をまとめて サブネット と定義します。アドレス DDD 値から19を引いたものを ノード と定義します。

例えば、ConveyLinx-ECOのI.P. アドレスが “192.168.25.20”の場合、その Subnet アドレスは “192.168.25” で ノード は1 (つまり20-19 = 1)です。

生産工場では全てのConveyLinx-ECOに各々I.P. アドレスが割り当てられ、出荷前の全点検のため自動テスト装置と測定治具によって使用されます。ConveyLinx-ECOが「箱から出される時」は、まだそのI.P. アドレスがメモリに保存されています。

オートコンフィギュレーション手順 が開始されると、各モジュールに新しいI.P.アドレスが自動的に割り当てられます。 全てのモジュールのこのI.P. アドレスは、最上流のモジュールに既に保存されているI.P.アドレスの サブネット によって決められます。下流にある全てのConveyLinx-ECOが同じか異なった サブネット または ノード 値を持っていたとしても、 最上流のConveyLinx-ECOの サブネット と同じものに変更されます。さらに、オートコンフィギュレーション手順が実行されると、最上流のConveyLinx-ECOの DDD オクテット値も20に変更されます。その後全ての下流域のConveyLinx-ECOでそれぞれの DDD 値が21から自動的に設定されます。

一例

ここに工場出荷時に設定されていた可能性のあるI.P. アドレスを持つ4つのモジュールネットワークがあります。
サブネット が異なるだけでなく、アドレスが重複している可能性もある点にご注意ください。

最上流のConveyLinx-ECO が 選択されたオートコンフィギュレーションのノード として識別され、 オートコンフィギュレーション手順 が実行されると、4台のConveyLinx-ECOのI.P.アドレスは以下図のように構成されます。

*オートコンフィギュレーション手順では240までのノードを割り当てます。
従って、各サブネットは 221ノード に制限されます。